<身体、精神機能ともにぐんぐんと成長>
幼児
【体の変化】
消化機能が発達し、成人と同じものが食べられるように
1歳を越えると幼児期に入ります。幼児期は乳児期に次いで発育が盛んで、5〜6歳まで続きます。
身長がグングンと伸び、運動機能も発達する為、乳児のころに比べるとスリムな体形に。1歳頃から歩き始め、4歳頃には片足立ちも。2歳頃には乳歯が生えそろい、食べられるものが増えます。
運動機能の発達とともに、言語や知能、自我、情緒などの精神面でも著しく成長。代謝面でも2歳頃までは未熟ですが、5〜6歳頃では成人と同等に。
【食事のポイント】
消化吸収力が低いため、食事回数を増やす
発育が盛んな幼児期は、体の成分の材料となるタンパク質、ビタミンAやB群、骨の発育に必要なカルシウムやビタミンD、血液をつくる鉄などの栄養をしっかりとることが大切。活動量も増えるので、栄養バランスのよい食事からエネルギーを補給すること。エネルギーの所要量は3〜5歳には成人の60〜80%程度です。だだし、消化機能や噛む力はまだ未熟なので、一日3回の食事で必要量をとろうとすると胃腸に負担がかかってしまいます。
そのため、活動量や食欲に応じて、果物や乳製品、いも類などの間食を1〜2回加えてビタミンやミネラルを補い、食事量を調整しましょう。
また、この時期は好き嫌いが多く、食欲にムラが出てきます。その場合は食べることを強制せず、よく遊ばせて空腹感を感じさせたり、味付けや調理法を変えたりするなど、子どもが自発的に食べる環境づくりにひと工夫を。
食生活の基本となる味覚は幼児期から形成される為、主食・主菜・副菜をそろえ、さまざまな味を経験させておくこともポイントです。薄味に慣れさせ、なるべく不飽和脂肪酸を多く含む和食で、バランスのとれた献立を心がけましょう。
■主食
穀類は炊き込みご飯やピラフなどにし、タンパク質と一緒にとると栄養バランスがアップ。
■副菜
キノコ類は炒め物や揚げ物にすれば、ビタミンDの吸収率が向上。にんじんも油を使って。
■主菜
べにさけやさんまにはタンパク質のほかカルシウムの吸収を促進するビタミンDも豊富。
■果物
生の果物を絞った果汁はおすすめですが、市販の100%ジュースには糖分の多いものもあります。
■牛乳・乳製品
牛乳やヨーグルトは、カルシウムをもっとも効率的にとれます。スープやリゾットなどにも活用を。
■菓子・嗜好飲料
食事の時は空腹感が大切。おやつはお腹いっぱい与えず、食事との間隔を2時間以上あけて。
【おすすめ食材!】
●牛乳
カルシウムやタンパク質を手軽に摂取。毎日コップ2杯を目安に。
●にんじん
ビタミンAをはじめ栄養豊富。最近では品種改良で食べやすく。
●豆腐
タンパク質、ビタミン、カルシウムなどを含み、消化吸収率も抜群。
●かぼちゃ
ホクホク缶と甘みはおやつの材料にも。カロテン、ビタミンEが豊富。