<一生の健康の基礎を築く大切な時代>
小学生

【体の変化】
男の子は男性らしく 女の子は女性らしく 体格の差

少年期は幼児期から成人期に移り変わる時期。前半は小学校に通う6歳から11歳をさすため、学童期ともいわれます。
低学年では、身長も体重も1年間の増加量はほぼ一定ですが、高学年で著しく成長が。
高学年になると、女の子は身長、体重、胸囲などの発達がまざましくなります。胸が膨らみ、初潮を迎え、皮下脂肪が増えて女性らしい体形に。一方、男の子は声変わりや胸の筋肉の発達など、男性らしさが現れてきて、男女の体格に差が見られるようになります。


【食事のポイント】
骨量が増加する時期 カルシウムを十分にとる

小学生になると活動量が増え、成人に近い栄養素が必要になります。身体の成長に必要なタンパク質、丈夫な骨をつくるカルシウム、エネルギー源となる糖質や脂質などを、バランスよくとることが大切。特にカルシウム不足はNG。乳製品や小魚などを積極的に食べましょう。
また、最近の子どもは噛む力が低下し、かたい食べ物が苦手になってきています。食物繊維の多い豆腐、海藻類、野菜類など、かみごたえのある食材を多くとりいれたりして、調理法にも工夫を。噛む回数の多い料理こそ、健全な発育に重要なのです。
一日三食を規則正しく食べることが基本ですが、間食をとる場合は一日の摂取エネルギーの10%以内(150kcal)が目安。
この時期には多くのエネルギーやタンパク質が必要ですが、過剰摂取は肥満のもと。それらの栄養素のエネルギー化にかかわるビタミンB群もたっぷりと。
子どもはハンバーグやフライなどを好むため、動物性脂質にかたよる傾向が。肥満や、高脂質血症、糖尿病などが子供にも増えている昨今、食べすぎは要注意。
女の子は、初潮を迎えるため、鉄は十分に。また、成長期の無理なダイエットはトラブルを招きます。きちんとした食習慣を身に付けることが大切です。

■主食
 身長が急激に伸びる時期。身長に対して体重の増減が大きければ、エネルギーに調整が必要。 

■副菜
 食物繊維の多い海藻類、野菜類を積極的にとりいれ、噛む力が鍛えられる食材をこころがけて。


■主菜
 筋肉を作るには、良質なタンパク質が不可欠。肉類、鶏卵、牛乳から過不足なくとるように。

■果物
 バナナには吸収率を上げる効果が。イライラを鎮めるビタミンCの多いみかんも。
 
■牛乳・乳製品
 丈夫な骨をつくるために、カルシウムの多い牛乳・乳製品は十分に。チーズやヨーグルトは間食に。

■菓子・嗜好飲料
 おやつをとる場合は、一日の総摂取エネルギー量の約10%以内、約150kcalにとどめましょう。

 
【おすすめ食材!】
●こまつな
 こまつななどの青菜類には、筋肉のエネルギーを生み出す鉄が多い。

●いわし
 骨ごと食べられるうえ、内臓にはビタミンDも多く含まれています。

●さくらえび
 丸ごと食べられるので、カルシウムをしっかり吸収できます。

●アーモンド
 マグネシウムとビタミンEが多く、噛む力も鍛えられます。